うなぎ事典です。うなぎに関して疑問をお持ちの方にとって、お役に立てて頂ければ幸いです。現在のところまだまだ扱っている項目が少ないのですが、今後どんどん増やしていきますので宜しくお願いします。
あ行
- 朝焼き
- スーパー・量販店等で販売当日に活きたうなぎを開いて焼き上げたものの事を指します。具体的には国内加工場で夜中にうなぎを開いて焼き上げ、店のオープンまでにチルド輸送して納品されたものを販売すると言った形式が取られます。現在では国内で夜中に稼動する工場が激減した為、まず見かける事がなくなりました。
- アンギラ
- うなぎの学名です。ヨーロッパ産のうなぎはアンギラ・アンギラ、日本産のうなぎは亜種を含め18種類が分布しています。
- イクシオトキシン
- うなぎの血液中に含まれる毒素です。目に入ると結膜炎を起こし、傷口に付着すると炎症を起こし、口から摂取して体内に入った場合は嘔吐や中毒症状を起こします。ただ加熱すると全くの無害になる為、生で食さない限り問題ありません。
- う巻き
- うなぎの蒲焼を煮込んでから、だし巻卵で巻き上げたものです。うなぎと卵は大変相性の良い味の取り合わせを発揮します。
- オデン串
- 中抜きハーフカットの副産物です。横幅の長い切れ端に縦に串を打った形になります。短冊串とも呼ばれます。
か行
- 活鰻
- 活きたうなぎの事です。ビニールの二重袋に水と氷を入れて酸素詰めして流通されます。
- 蒲焼
- うなぎのもっとも一般的な調理方法です。味のポイントは鮮度-うなぎを開いてから焼くまでのロスタイム、焼き方-火の種類、火力、上火・下火の焼き方及び焼具合、蒸しのあるなし、たれの味等々、様々な要素があり一朝一夕では美味しい蒲焼は焼けません。店によって味に違いが出るのはその為です。
- からくり串
- うなぎを開いた後、縦に細かく裂き、竹串に蛇腹状に巻きつけて蒲焼まで仕上げたものです。歯ざわりが良く食べやすいのがポイントです。
- 関西開き
- 頭を残して腹から開く開き方です。関東開きより開くスピードが速いです。※有頭腹開
- 関西包丁
- うなぎを有頭腹開する為に関西で用いられる包丁です。柄が無く、関東包丁に比べて刃が短めとなっています。
- 関東開き
- 背から開いて頭を落とす開き方です。※無頭背開
- 関東包丁
- うなぎを無頭背開する為に関東で用いられる包丁です。関西包丁に比べて刃が長く、柄が付いておりうなぎの頭を落としたり、串にする為にカットがし易くなっています。
- 黄うなぎ
- 海に下る前に川に生息しているうなぎの事です。腹側の色が黄色いのでこう呼ばれます。
- 銀うなぎ
- 海へ下るうなぎ、つまり下りうなぎの事です。海へ下る前になると腹側の皮膚にグアニンが蓄積する為に腹側の色が銀色に変わると言われます。
- 串肝
- 肝に串を通して蒲焼まで仕上げたものです。加工する時の肝の鮮度が大変重要で、鮮度の違いによって著しい味の違いが出ます。関連 焼肝
- 下りうなぎ
- 産卵する為に、河を下って降りてくるうなぎの事です。大型で腹側が銀色で全体的に黄金色がかった婚姻色になりますが、生殖巣は未成熟です。腹側の色から銀うなぎとも呼ばれます。このうなぎが深海まで行き産卵すると言われております。
- 黒糖
- 一般的に使用されている上白糖に比べて栄養価が高くコクのある味わいをかもし出します。
さ行
- サードカット
- うなぎを無頭背開にして三つにカットして焼き上げたものです。正ハーフカットに比べて横幅が広い形になります。
- シラス
- うなぎの稚魚の事です。シラスウナギが縮まったものと思われます。11月から4月くらいの間に、太平洋側の河川に遡上してきます。豊漁、不漁によって@20万円/KG~100万円/KGと相場が激変します。
- 白焼
- たれをつけないでうなぎを焼く事、または焼いたものの事です。そのまま召し上がる以外にもわさび醤油やポン酢をつけて召し上がって頂く方法があります。蒲焼よりもあっさりしています。
- 真空パック
- 品質保持の為にナイロン等の袋に商品を入れて真空状態にしてシーリングして菌の発生を防ぐとともに乾燥を抑えます。うなぎの場合は真空パックして冷凍状態にするのが品質保持の面では一番優れております。また、食される前に湯煎出来る点も便利です。※深絞り
- 新仔
- 秋に池入れされたシラスウナギの中で成長の早いものは6月頃に出荷サイズまで到達するので、そのうなぎの事を新仔と呼びます。身が柔らかくもちもちとして大変美味しいのが特徴です。
- 人工授精
- ハマチ、タイ、ヒラメ、アマゴ等々、養殖魚では人工授精から種苗生産する養殖方法が当たり前です。しかしうなぎの場合、技術的には成功しているのですが現在ではコストが合わず種苗生産が行なわれいません。今後研究が進みコストダウンに成功すれば種苗生産が一般的になるかもしれません。
- 炭焼
- 炭を使ってうなぎを焼く事、焼いたものの事です。炭による遠赤外線効果による高い温度は「焼く」と言う事に関してあらゆる食品に於いてその効果が認められており、うなぎも例外ではありません。ガスに含まれる水素の為に水っぽくなる事も無く、高い温度で一気に焼く事で旨みの漏出を防いで外側をパリっとさせて遠赤外線効果は表面を焦がす事無く中まで確実に火を通します。たれの香りと炭の風味が混じるととてもいい匂いになりますよね?うなぎは炭焼が一番です。
た行
- たたき
- うなぎを開いた後、塩水に漬けてから白焼に上げ、それを十分冷した後、スライスしたものです。主に高知県で食され、カツオのたたきのようにナガネギ、タマネギ、ニンニク等の薬味と一緒にたたきのたれ、生姜醤油、ポン酢等で召し上がると美味です。
- たれ
- 蒲焼に使用する調味料です。焼く時に用いるものとご飯にかけるものでは若干の違いがありますが、醤油・砂糖・みりん等が主成分で色合いをつける為に各種着色料が用いられます。横神(よこじん)では安全性の面から合成着色料・合成甘味料・合成保存料は一切使用しておりません。
- 短冊串
- 中抜きハーフカットを作る時に出て来る余りの部分です。短冊みたいな形に串を打ったものになりますのでこう呼ばれます。オデン串とも呼ばれます。
- 地焼
- 蒸しを入れない焼き方で関西で一般的です。柔らかさは蒸しを入れたものに一歩ゆずりますが脂やうなぎの風味が抜けず、美味しく仕上がります。
- チルド
- 冷蔵状態で流通する商品です。味的には冷凍のものに比べて良いのですが、色落ちや品質保持等で問題が多く、シェア的に冷蒲に負けている状態です。
- 天然うなぎ
- 養殖ものではなく、河川で漁によって採捕されるうなぎの事です。養殖ものに比べて頭が大きく、腹側が黄色く全体的に茶色っぽいのが外観上の特徴です。脂の成分がすっきりしており、うなぎ本来の味が強く出るので好き嫌いがはっきりと分かれます。サイズをコントロール出来る養殖と違って大きさが漁によってまちまちになる為、うな亭では日によって天然ものの大きさが異なります。小さいものはそのままでも売れるのですが大きいものになると焼き上げで400gくらいのものが出て来る為、そう言う場合はカットして販売しております。
な行
- 中抜きハーフカット
- 大き目のうなぎを無頭背開にして頭の部分と尻尾の部分を目的の重量になるよう三つにカットして焼き上げたものです。真中の部分が自然小さくなるのでハーフカットではなくオデン串・短冊串と呼ばれて売られる事になります。
- 日本産うなぎ属
- うなぎ属の中で日本で採られるものの事です。一般的なうなぎ「アンギラ・ジャポニカ」と大きくてまだらの模様のあるオオウナギ「アンギラ・マーモラータ」の二種が居ます。
- 日本種うなぎ
- 学名で言うとアンギラ・ジャポニカの事で日本に元々居るうなぎの事です。近年シラスウナギの不漁からヨーロッパ種(フランス種とも呼ばれる)のシラスウナギが養殖され、市場に出回るようになりました。その区別の為にこう言う呼称がつけられるようになりました。
- 年齢
- 今一番信頼出来る測定方法は耳石表面焼却法と呼ばれる耳石を調べて年齢を判断するものです。その結果として5-10数歳で産卵に回遊するであろうと言われています。
は行
- ハーフカット
- うなぎを無頭背開にして二つにカットして焼き上げたものです。そのカットの仕方から正ハーフカット、サードカット、中抜きハーフカット等の種類があります。
- P
- うなぎのサイズを表す単位で、1kgで何尾かと言う事です。例)3P-1kgで3尾なので1尾あたり333g、4P-1kgで4尾なので1尾あたり250gになります。
- ひねこ
- 池入れされたシラスウナギが1年以上経過して出荷された時、そのうなぎをひねこと呼びます。1年以内に出て来る新仔と違って身が固いです。
- ビリ
- サイズ的に8-9Pくらいの小さいうなぎの事を言います。通常の蒲焼ではなく、八幡巻等に使われます。
- 備長炭
- ウバメガシから作られる炭で火がつきにくい反面、火勢が強く長持ちする炭の事です。うなぎを一番美味しく焼ける炭です。
- 深絞り
- 通常の真空パックに比べて片面に浮き彫りになるように真空パックされたものです。うなぎと一緒にたれを充填する際に重宝し、見栄えが良い為に贈答用に適しています。一食分の蒲焼とたれを充填した深絞り真空パックは湯煎してそのままご飯に乗せればうな丼になりますのでなかなか便利です。
ま行
- 巻き
- 皮の硬いうなぎは焼くと背の方に皮が反り返ってしまいます。その状態の事を指しますが、ひどいものになるとちくわみたいになってしまいます。こうなったうなぎは食べるのに苦労する程、皮が硬いので要注意です。
- 丸
- 活鰻の事です。まるっぽとも言います。開かないで活鰻を丸のまんま送る事から由来されていると推定出来ます。完全に業界用語です。
- 蒸し
- 関東に於いて一般的な手法です。白焼の段階で蒸す事により身肉が柔らかくなり口の中でとろけるようになります。しかしその反面脂やうなぎの風味が抜け落ちてしまうと言う欠点も兼ね備えています。中国で加工した商品は全般的に蒸しを入れ過ぎている傾向にあります。
- 無頭背開
- 関東で一般的な開き方です。背から開いて頭を落とします。関東開きとも言います。
- むなぎ
- うなぎの旧い呼び名の事です。漢字では武奈伎と書きます。語源は棟木に形が似ているからだろうと言われており、17世紀になると完全にうなぎが使用されています。
や行
- 焼肝
- うなぎの肝臓や胃などを蒲焼に焼き上げたものの事です。肝の鮮度によって甚だしい味の差が出ます。鮮度の悪い肝は硬くて苦くて変な味がして美味しくありませんが、鮮度の良い肝ですとそれが全く無く大変美味しいものです。「うなぎは好きだけど肝は嫌い」と言われる方はそれまで鮮度の悪い肝にしか出会った事が無い方がほとんどです。うな亭でも、お客様から「うなぎの肝がこんなに美味しいものだなんて知らなかった!」と言われる事が良くあります。※関連 串肝
- 八幡巻
- 本来はごぼうに穴子を巻いて焼き上げたものの事ですが、うなぎを原料にした時にも用いられます。ごぼうをゆがく方法と全くゆがかない方法があり、ごぼうのしゃきしゃき感に違いが出ます。うな亭ではごぼうの歯ごたえをお楽しみ頂けますようにごぼうは全くゆがいて居りません。
- 柳川鍋
- 本来はあなごと笹がけゴボウその他を鍋に薄く並べて溶き卵を落とすのですが、うなぎを原料にしたときにもこう呼ばれます。あなごですと小さなものを開いてそのまま並べますが、うなぎの場合は大きなものスライスして入れるのが一般的です。
- 有頭背開
- 九州で一般的なうなぎの開き方です。頭を残して背から開きます。
- 有頭腹開
- 関西で一般的なうなぎの開き方です。頭を残して腹から開きます。関西開きとも言います。
ら行
- 冷蒲
- 蒲焼に仕上げた後、冷凍されて流通される商品の事です。現在の日本では中国で加工されたものが圧倒的なシェアを誇って流通されています。
